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こんにちは。志和・髙橋綜合法律事務所の弁護士の青木です。
動物病院に関する法的トラブルについての記事の第2回です。
テーマはインターネットにおける誹謗中傷についてです。それでは、実際の相談内容を見ていきましょう。
インターネットの誹謗中傷の想定事例
Situation
今日、口コミを見たらこんなことが書かれてました。全く事実ではないですし、こんなことを書いた人は許せません。特定して、損害賠償請求をしたいです。
また、ずっと書込みがあると他の人の目に入るので、サイト管理者に連絡をして削除依頼をしたいと考えています。
また、ずっと書込みがあると他の人の目に入るので、サイト管理者に連絡をして削除依頼をしたいと考えています。
ちょっと待ってください。損害賠償請求をするには、書き込んだ人を特定する必要があります。そのためには開示請求をしないといけないですが、それには証拠保全が必要です。
具体的には、
①書込みの情報が表示されているURL
②そのURLで表示されるページ内での該当箇所(レス番号など)
を、残しておかなければなりません。
保全した後は、削除請求をしてしまっても問題ありません。
具体的には、
①書込みの情報が表示されているURL
②そのURLで表示されるページ内での該当箇所(レス番号など)
を、残しておかなければなりません。
保全した後は、削除請求をしてしまっても問題ありません。
そうなんですか。知らずに削除依頼してしまうところでした。
証拠保全って具体的にはどうするんですか。
証拠保全って具体的にはどうするんですか。
対象のページを①印刷物として保存する、②画面を画像として保存する、③動画で保存するという方法が考えられます。
なるほど!今回の口コミも、とりあえず、スクリーンショットを保存してみます。
ただし、URLが見切れていたりしたら証拠保全として不十分ですので、弁護士にご依頼いただけたら証拠保全の段階からお手伝いをいたします。
ありがとうございます。証拠保全をした後はどうするんですか?
証拠保全をした後は、サーバー管理者に対して、IPアドレス等のアクセスログの開示を求めることになります。そして、その方法としては、ウェブ上のフォームから行う方法、プロバイダ責任制限法ガイドラインに則った方法、裁判手続(仮処分)を利用する方法があります。
これらの方法については、それぞれメリット・デメリットがあるので、弁護士と相談の上、どの方法を選択するか判断した方が良いと思います。
また、このタイミングで、サーバー管理者に対し、削除請求を求めることになります。
これらの方法については、それぞれメリット・デメリットがあるので、弁護士と相談の上、どの方法を選択するか判断した方が良いと思います。
また、このタイミングで、サーバー管理者に対し、削除請求を求めることになります。
そうなんですか!自分でするには難しそうですね。
そうですね。書込みに関する開示請求については弁護士に頼まれることをお勧めします。
そして、上記の請求により、サイト管理者又はサーバー管理者からIPアドレス等のアクセスログの開示を受けた後は、同IPアドレスを用いてアクセスプロバイダを調べることになります。
そして、アクセスプロバイダを調べた後は、アクセスプロバイダに対し、発信者情報開示請求を進めることになります。そして、開示請求の方法は原則として訴訟で行います。
訴訟に勝訴し、発信者の情報の開示を受けたら、発信者に対して損害賠償請求をすることが可能になります。
そして、上記の請求により、サイト管理者又はサーバー管理者からIPアドレス等のアクセスログの開示を受けた後は、同IPアドレスを用いてアクセスプロバイダを調べることになります。
そして、アクセスプロバイダを調べた後は、アクセスプロバイダに対し、発信者情報開示請求を進めることになります。そして、開示請求の方法は原則として訴訟で行います。
訴訟に勝訴し、発信者の情報の開示を受けたら、発信者に対して損害賠償請求をすることが可能になります。
発信者の情報が開示されるまで2段階も手続を踏む必要があるのですね。これは大変です。時間もかかりそうですね。
仰るとおり、以前は、上記の2段階の手続を踏む必要があり、時間がかかりました。
しかし、令和3年4月21日に改正プロバイダ責任制限法が成立し、「発信者情報開示命令事件」という手続が新設されました。この手続きにより、上記2段階の手続を一体的に解決することできるようになりました。
しかし、令和3年4月21日に改正プロバイダ責任制限法が成立し、「発信者情報開示命令事件」という手続が新設されました。この手続きにより、上記2段階の手続を一体的に解決することできるようになりました。


【引用:インターネットにおける誹謗中傷法的対策マニュアル(第4版)】
筆者注:CP=コンテンツプロバイダ(サイト管理者等)
AP=アクセスプロバイダ(通信事業者等)
お話ありがとうございます。発信者情報開示を是非進めてください。
最後に
皆様、いかがでしたでしょうか。
昨今、インターネット上の口コミ等の誹謗中傷が増えており、開示請求をしてほしいとの相談も増えておりますが、実際の手続は上記のとおり皆様が思っておられるより複雑です。
口コミ等でお困りの際は、一度弁護士に相談されることをお勧めします。
本記事に関するご質問や、ご相談は志和・髙橋綜合法律事務所までお願いいたします。

















