愛玩動物看護師のための実技動画~Skill1:投薬のやり方~
今回から新たに愛玩動物看護師の方向けの実技動画コンテンツをお届けいたします!
第1回目は「投薬のやり方~皮下投与、筋肉内投与、経口投与~」です。ご参考にしていただけましたら幸いです。
動画の下に手技のポイント解説やインタビュー動画もございます。
ご留意事項
撮影協力・コンテンツ監修:どうぶつの総合病院 専門医療&救急センター
投薬のやり方~皮下投与、筋肉内投与、経口投与~(約10分)
ポイント解説
- 皮下投与
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投与体位:座位、立位、横臥位、伏臥位
投与部位:頸背部~臀部までの皮下組織
投与方法(頸背部)
①投与部位を確認し被毛を分け、アルコールにて消毒する。
②利き手と反対の手で頸背部をつまみ上げ、利き手でシリンジを保持する。
③シリンジを刺入し陰圧を確認する。
④血液の逆流や空気の流入が無い事を確認する。
⑤シリンジの内筒を押し、薬剤の投与をする。
ポイント
薬剤投与時に陰圧を確認することで誤投与を防ぐ。
刺入部位からの出血を防ぐため止血確認を行う。
効果発現は遅いため作用時間は持続する。
猫は稀ではあるが注射部位肉腫の可能性があるため、発症の際に切除しやすい四肢等を選択すると良い。
脱水があると吸収が遅れる可能性がある。 - 筋肉内投与
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投与体位:立位、横臥位、伏臥位
投与部位:半膜様筋、大腿四頭筋、腰仙椎棘突起外側の筋肉
投与方法
①利き手にて投与部位の筋肉を触知する。
②被毛を分け、アルコールにて消毒する。
③利き手でシリンジを保持し、針を筋肉に対し垂直に刺入する。
④血液の逆流や空気の流入が無い事を確認する。
⑤シリンジの内筒を押し、薬剤の投与をする。
ポイント
薬剤投与時に陰圧を確認することで誤投与を防ぐ。
刺入部位からの出血を防ぐため止血確認を行う。
後肢は坐骨神経損傷リスクがある。
猫は稀ではあるが注射部位肉腫の可能性があるため、発症の際に切除しやすい四肢等を選択すると良い。
静脈内投与の次に作用発現は早い。 - 経口投与
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投与体位:犬座、立位
投与方法
①動物の後方から、頭部を両手で保持する。
②利き手で上顎を、反対の手で下顎をやや上向きになる様に保持する。
③反対の手で下顎側を閉口されないよう保持する。
④舌根部へ向けて薬剤を投与する。
⑤頸部をさすり嚥下を促す。
⑥口腔内に薬剤が残存してないか再度開口し確認する。
ポイント
薬剤特有の臭気や味を嫌悪する動物にはオブラートやご褒美、液剤や散剤での投与を検討する。(形状の変更により薬効の変化に注意。)
攻撃的な犬には投薬器を使用する。
薬剤の残存を防ぐため水での後押しを行う。
(ネコでは食道の狭窄を防ぐため)
院内の他のスタッフに見てもらう場合
院内の他のスタッフに見てもらう場合には、こちらのQRコードを読み取ってもらってください。
愛玩動物看護師インタビュー:田代さん
今回、撮影に協力いただいたどうぶつの総合病院 看護部の田代さんにインタビューさせていただきました!
田代さんのご経歴や愛玩動物看護師としての目標などをお伺いしております!
新生「VETS CAREER」始動
VETS TECHが運用する求人者と求職者をつなぐサービス、「VETS CAREER」が獣医師に加えて、愛玩動物看護師・ケアスタッフの方向けのサービスを開始いたしました!
システム全般も改修してさらに使いやすくなりました!