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キャリアデザインの3つの輪

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VETS CAREER関連記事

VETS CAREERの関連記事として、獣医師のキャリアや雇用、組織開発など「人材」をテーマに不定期で記事配信をしてまいります!今回、獣医師でありキャリアコンサルタントでもある岡野 顕子先生に獣医師のキャリアデザインについてご執筆いただきました。ぜひご覧ください。

みなさん、こんにちは。
獣医師、キャリアコンサルタントの岡野です。

前回は、アフターコロナのキャリアとして、キャリアをデザインする必要性についてお話しさせていただきましたが、今回はキャリアデザインに必要な自己理解、自己の強みを整理するというテーマで、獣医師・キャリアコンサルタントの視点から動物病院におけるキャリアについて考えてみたいと思います。

自分は何がしたいのか

自分のキャリアをデザインするにあたり、自分のキャリアを整理し直す作業は欠かせません。このプロセスを省いてしまうと、なんのために自己研鑽しているのか、結局自分は何がしたいのかなどの軸が定まらず、結果自分が本当に望むキャリアデザインも描けなくなってしまいます。そこで、今回は自己理解・キャリアビジョンの整理をするうえで、役立つフレームワークについてご紹介します。

キャリアデザインの3つの輪で、今の自分を知る


キャリアの3つの輪」では、Will(=やりたいこと)/Can(=できること)/Must(=やるべきこと)という3つの視点に分けて考えるところから始めます。

WILL:やりたいこと
「自分は何がやりたいのか」「どんな人物になりたいのか」「どんな人生を送りたいのか」など、キャリアの中で実現したい夢・目標を指します。働き方を考えるうえで、最も大切な観点になるでしょう。

例)
・動物医療を通じて動物業界の発展に貢献する
・獣医領の発展に寄与し、動物も人も幸せな社会をつくる
・獣医領を通して、日本の経済に良い影響を与える

今現在明確なWILLを描けていない人もいると思います。毎日が多忙を極め、こうしたことを考える余裕がない場合もありますし、5年後や10年後の自分のキャリアビジョンを描いたこともないという方も多くいると思います。

それはそれで、問題ではありません。しかし、現在コロナ禍でおうち時間が増える中では、こうした「自分の中にあるWILLってなんだっけ?」と立ち止まる時間を見つけ、考えることが大切です。

「現状に不満がある」「上司とうまくいかない」というネガティブな理由ばかり出てきてしまう場合でも、掘り下げて考えてみると、「自分はこうしたい。だから現状に不満を感じてしまう」というWILLが出てくるものです。このような場合は、さらに「今の環境を抜け出して、自分はどうなりたいのか」まで考えていきましょう。不満のきっかけになっている欲求を見つめ直すことが大切です。

CAN:できること
「自分は何ができるのか」「どんなスキルを持っているのか」など今までのキャリの中で培った経験やスキルから、仕事に生かせることを指します。

例)
・緊急対応を行える内科・外科のスキルがある
・顧客維持能力がある
・院内でのフード販売売り上げの企画で成功を収めた

冷静に考えると、答えに煮詰まる方も多いのではないでしょうか?ここでいう「できること」は、単に獣医学的な技術面ばかりではありません。院内での企画立案や、リーダーシップがあるということも大きなスキルとして考えます。人と比べて「できること」ではなく、これまで自分が積み上げてきたスキル・能力を見つめ直してみましょう。

MUST:やらなければならないこと
このMUSTは、会社で自身がやらなければならない仕事や、期待されていることを指します。

例)
・外来業務
・手術スキルの習得
・後輩の育成、教育

つまり、自分のやりたい、やりたくないに関わらず、会社や上司からの指示で発生することです。この3つ目のMUSTを、WILL、CANに加えることで、より客観的な自己分析ができるようになります。

3つの輪でわかること―キャリアの方向性


WillとCanが重なる部分が「最も自分が実現したいこと=キャリアの方向性」だと言われ、自分の欲求に対して、経験やスキルが最大限にいかされている状態です。

しかし社会人生活を送っている以上、仕事内容や業務指示によってMustが生じます。その為3つの輪(Will,Can,Must)が重なる部分が、今の環境で実現できることになるのです。
理想のキャリアを実現させるには、3つの輪が重なる面積を増やす必要があります。それには、スキルの習得によってCanの領域を広げたり、転職や異動希望によってCanとMustを近づけることが有効といわれています。

3つの輪で大切なこと

この3つの輪の大きさのバランスが悪くなると、様々なストレスに直面することになります。

例えば、じぶんの「やりたいこと」を行わず、評価だけを(会社から期待されていること)追い求めた場合、自分のエネルギーはいつか枯渇してしまいます。そして、そのような人はどこかに不満を抱いています。また逆に「やりたいこと」だけにフォーカスしても、思うような仕事を得られないケースが多くみられます。

ただ、自分にとって重なる真ん中の部分をいきなり探そうとしても、すぐには見つかりません。特にキャリアが浅い中で描く真ん中の部分は、蜃気楼のようにあやふやであり、見つけにくいものです。そのため、いきなり真ん中を探そうとせず、3つの輪を少しづつ広げていくことをお勧めします。そうすることで、自然と真ん中の領域が明確に見えてくるようになります。

やりたいことの輪を広げるためには、自己理解を深めることが大切です。自分がどんなことに価値を感じるのか、どんな瞬間にスイッチがオンになるのか、注意深く自分を観察してみましょう。

まとめ

キャリアについて考えていく場合、「AにするかBにするか」というように限られた選択肢しかないというスタイルではなく、自分自身のキャリアを主体的にデザインすることによって、新たな道が開けると思います。

私自身、ここ数年、お正月に自分自身のキャリアの棚卸しをすることに決めています。昨年度の3つの輪をみながら、WILL、CAN、MUSTなどに、できるようになったこと、追加のやりたいことなどを加えていきます。

私のWILLは、動物病院で働く人の働き方や働きがいを支援し、働く人の能力、動物病院の成果を最大化する支援を行うことです。

WILL:やりたいこと が明確になることによって、次に自分ができるようになりたいことの目標ができ、CAN:できること へとつなげていくのです。

このように、書き留めておくということは、物事を整理するうえではとても大切です。頭の中で思っていたことを、文字にして書き出す。そうすることで、自分の考えも整理することができるのです。

キャリアをデザインするうえでは、正しいこと間違ったことはありません。
自分自身がどのように働きたいか、どのような人生を送りたいか、整理することからはじめてみましょう。

Veterinary Career Lab SMILE 代表
獣医師、キャリアコンサルタント
著者のプロフィール

日本大学獣医学科卒業後、20年近く小動物臨床に従事し、また10年以上管理職を経験。
現在は、獣医師そしてキャリアコンサルタントの視点から、働くスタッフと経営者の相談に乗りながら動物病院専門のトータルアドバイザーとして動物病院をサポート。
管理職や20年近くに及ぶ現場での一般臨床の経験や知識を基に、働くスタッフが笑顔であり続ける環境を目指し、奮闘中。

経歴・職歴

近江兄弟社高等学校卒業
2001年 日本大学農獣医学部獣医学科卒業
2001年 国家資格 獣医師免許取得
2001-2019年 動物病院(京都市)勤務 在職中は副院長・院長・事務局長
2019年 Veterinary Career Lab SMILE設立
2019年 国家資格 キャリアコンサルタント取得
比較眼科学会 臨床生涯教育プログラムセミナー 修了
Improve International General Practitionar Certificate Programme in Small Animal Surgery 修了
国際TA協会 TA101修了

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